2014年10月17日

ロケットストーブと火力

すす(煤)は、有機物が不完全燃焼を起こして生じる炭素等の微粒子の事である。

つまり、ウッドストーブやフィールドストーブで白煙やすすを出しているのは
燃焼が正しく行われていない状態を表しています。

この場合、2つの可能性が有ります。
酸素不足か燃焼温度不足です。

酸素不足の原因は、吸気口が塞がれている場合や燃焼量に対して
酸素供給量が不足している場合に発生します。

温度不足(白煙)は燃焼温度が発火点に至らない状態で
燃焼物質が変化している所で発生します。


本来ロケットストーブでは、断熱+上昇気流による自然吸気が行われるので
媒体(木や草、紙)が乾燥した状態で有れば、高温で燃焼し
700℃以上の火を発生させるので、ロケットストーブスタイルで
白煙や黒煙が出るのは設計の問題でしょう。

(耐熱性断熱材が700℃で燃え、実際には900℃を超えた時も
あるようで、SUS304が熱で変形しました。SUS304などは
500℃までは強度特性は変わらないが、600~900℃では
使えない程弱くなる。今回はそこに到達したようだ。)
ロケットストーブと火力


木質燃料による燃焼の理論温度は最大で1750℃となっていますが
その域まで温度を上げるには、炉の構造を変える必要があります。

論文による燃焼の要点から一般的な設計のロケットストーブの構造を見て
気が付いた問題があります。

断熱構造不足なのは、個人の考え方なので好きにして良いのですが
2段燃焼のウッドストーブによる2次燃焼を知っているでしょうか?

2次燃焼に必要なのは、高温の酸素です。
これが低温だと、折角の高温ガスが冷やされて、理想とする燃焼が起きません。

そこで、二次燃焼型のウッドストーブの設計では、二次燃焼室に入る空気を
一旦1次燃焼室の壁面を経由する事で適度に加熱しています。

ロケットストーブでは、全てを一時燃焼~煙突でこなしているのですが
どうしても燃焼経路が長くなり大型化するのです。

「ロケットストーブでも、供給する空気を加熱する事が出来たら
より高温で、高効率で小型化ができるのではないか?」と考えています。

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木質の燃焼に関する要点から分かったポイントは


1.水分を出来るだけ含まない換装した木材
2.300~400℃に加熱された十分な酸素の供給
3.高断熱(イソライト、セラミック+アルミナなど)

です。


展示会終わったんで、アレを作ってます。




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Posted by sinn-te  at 17:28 │Comments(0)装備品サバイバルキット装備自作DIY系

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