2013年06月29日

スプリング鋼ナイフ02

「切り出しと削りだし」
身幅30mm程度、厚み3.0mm~3.5mmなら、加工は
そう時間の掛かるものではないですね。

硬度も低いですし、ガリガリと削れました。
ただ、成分的なものでしょうか?火花が凄いです。
臭いもかなり鉄くさい。

スプリング鋼ナイフ02

まずは、グリップ部分を削りました。

酸化皮膜と酸化鉄、歪み潰しをする関係で
外形削り出しをした後は、表面を平面に削るのですが、ベルトグラインダーを持っていないので
平面にするのが、それなりに大変。

尺金とマジックで、凹凸の部分を見つけては、+、-、と書き入れて
+部分を削り落としていきました。

曲がりはバイスで締め付け、反りは踏んで直しましたが、完全には取りきれません。
そこは、個性と言う事で諦めて作業続けています。


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「削りだし整形」
スプリング鋼ナイフ02
#36で大まかに削れたので
#120で精度を上げて整形
#240でブレード部分はケガキの準備をして
#320で表面を一旦磨いています。

刃厚は、表面を全面削った関係で3.0~3.2mmまで薄くなりました。
なので1.4mmで両面からケガイて0.5mm程度の刃を残す準備としました。


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「刃作り」
#36L WA を使って一気に45度で刃の中心まで削り
そこから、グラインダーを寝かせてエッジラインまで広げました。

刃角は20度くらいになって居るか?
スプリング鋼ナイフ02

その後
#120
#240
#320
と上げていきながら、様子を見ています。
歪みが残っているので、切削加工中は裏にL字のアルミアングル材を当てて
クランプで固定しての作業です。
アルミLアングルは放熱効果もあるせいで、刃の熱焼け対策にも一役買っています。
薄物の刃をやる人は、オススメテクニックかも?


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「ほぼ完成近い」
表面を#400で撫でて、大きな傷を消した後
鈍くなった刃の部分をもう一度#240>#320で角を付け直しました。

スプリング鋼ナイフ02

オリジナルのスプリング(バネ)鋼から考えると綺麗に仕上がっていると
思っています。
市販の切り売り鋼材と変わらない感じです。

後は、焼いて研いでみないと分かりませんね。
金属としての音は少し軽い感じですし、密度もATS-34程感じない。
近いのはSUS440に近いですが、臭いがもう少し鉄臭い。
これは添加物の関係でしょうかね?

もう少し、眺めたら、何処で、どんな風に焼き入れしてもらうか?考えます。
バネとして焼かれてしまうとアレなので、バネ系業者ではなく
ナイフ系の所で仕上がりのHRCを希望入れたいです。

浸炭窒化とか贅沢をするつもりも無いですけど

あと、バネ鋼は2枚あるので、失敗したら、次の作戦を考えつつ作りますよ
短いフィクスド・シースナイフなら4本は作れますし、フォールディングなら
6本は取れるからね。






!! オススメ !!



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Posted by sinn-te  at 23:56 │Comments(5)バネ・スプリング鋼

この記事へのコメント
お疲れ様です

削りやすいですよ~♪
しっかり一晩、焼鈍しかけましたから~♪
焼鈍しは、充分にしてあるので、叩いて曲がりを完全に取ってもいいですよ。
あと、焼きを入れると曲がる可能性がかなりあるので、プレステンパーが出来ると最高なのですが…
ダメなら、地道に手で取るしかないです。
Posted by ゼロ鍛冶 at 2013年06月30日 17:50
それが、板厚3mmなのに自分が一人乗っても
曲がりが取れないんですよ。

長さ100くらいの所で中間の50mm部分にかけて
凸になっていて


これを100mm幅でスペーサー置いて
中間を踏んでいるんですが・・・びよょ~ん とw
なんともならん感じです。

凸になっている部分は1~1.5mmなので
無視できると言えば無視できるので直せないなら
このままで、焼きに出そうかとも考えています。
Posted by sinn-tesinn-te at 2013年07月01日 10:57
踏んだくらいでは取れないですよ~w
ハンマーでぶっ叩いて本来は取るものですからw
瞬間的なピンポイントの圧力です。
もしくは、万力でコマを作って矯正をかければ今の段階では取れますが、コレは焼きを入れてからは割れてしまうのでNGです。

木材屋さんいいですねぇ~
通販してないかぁ…
Posted by ゼロ鍛冶 at 2013年07月02日 00:21
お~本当だ。

踏んで駄目だったのに、叩いたら
真っ直ぐになった!!!

これは驚き。

SUP-10あと2枚あるし
金床ともう少し重たい金槌を買って来よう

今、頭の小さいハンマーしか無いから
打痕傷が結構ついてしまった。
Posted by sinn-tesinn-te at 2013年07月02日 20:29
金床は色々ありますが、重ければ重いとどいいみたいですねw

金槌は鍛冶屋が使う鎚が、専門であるので贅沢を言うとそちらをお勧めします。w
重さも様々ですが… 通常の金槌と重心が違うので我々の作業には最適かと思います。
なんていうか、庖丁と、ナイフの違いみたいな感じです。
Posted by ゼロ鍛冶 at 2013年07月04日 00:06
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