2015年05月24日

スリングショット滑車の抵抗

コンパウンドの滑車の効果については
過去に何度も書いているので、改めて説明はしない。

今回は、偏芯滑車ではなく運動の方向を換える為の円形滑車(ベアリングプーリー)で
線の通し方の違いによる抵抗の増加が見られたので、文書化しておく

(本来は、今日は山での試射実験予定だったのだが、思いっきり雨天だったので
中止にした、登山中に雨が降る場合は仕方ないが、登山時から雨だと
荷物や足場、体調なども気になるので、中止にしている。
ソロだと分担できない分、荷物量が多いので雨具一式でも結構な荷物だし
地面が水で軟化するとね~嫌なんで)



では、まずコレを
スリングショット滑車の抵抗

上側の利点としては、発射時に弦がレールに押し付けられるので「外れる心配がない事」
もう一つは、弦がフレームレールの横を通るので「スペース的に狭いエリアで構成できる事」
と言ったメリットがあります。

デメリットは、弦の接触面積が通常(発射時)に270度、引いた時に180度もプーリーに触れており
回転抵抗、摩擦抵抗が高い。
実際に、同じ強さのテンションであっても、下で紹介する巻き方に比べると
エネルギーロスが相当出ているようでした。


次にこちら
スリングショット滑車の抵抗
通常時と発射時には90度程度しか触れていないスタイルですが
デメリットは発射時に弦が外れる事がある。また弦がフレームレール横に広く張り出すので嵩張るなどがあります。
メリットは回転抵抗と接触抵抗が低く、引いた時は抵抗が高いが、発射の瞬間が最も
抵抗が弱くなる為に、上のやり方よりも初速が速くなる。

(ゴムの場合、デフォルトが一番引く力が弱い為に、デフォルト状態で抵抗の高い
上のやり方では、最初加速で後は使えない惰性となるのに対して、こちらの巻き方だと
最後まで少量のテンションがかけられるのかも知れません。)

これは、使い方として両方利用されています。


スリングに利用されるゴムの力と言うのは、オリジナルの長さから1.42倍辺りから力を発揮して
3.2倍の長さが限度、3.5倍を超えると切れる可能性があります。
つまり、初期テンションで1.42倍そこから3.2倍までの部分が
加速に利用できるパワーバンドな訳です(輪ゴムだけに)。

プリテンション型のスリングショットの場合は、テンションが張られた状態で1.42倍の部分として
そこから、引きたい長さが3.2~3.4倍の範囲に入っている場合が最も理想的な
出力となる訳です。




No.16番 手首に巻けるくらいの細い輪ゴムで、上記2通りの巻き方で「割りばし」を尖らした矢を
打ち出した所、3mの距離でダンボールに突き刺さったのは下の方だけで
上の方法では、何度やってもダンボールに跳ね返される状態でした。


と言う訳で、鉄鋼球を打ち出すのに特化したモデルを作ろうかと
威力の方は、前回ので懲りたので、一気に落として50~60ポンド位を目標にします。






!! オススメ !!



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Posted by sinn-te  at 17:42 │Comments(0)クロスボウ・スリング

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